クリスマスで終業式の今日は、児童センターも静かです。来客も少なめと想定していましたが、ドクターも2名欠席で計5名で対応。しかし10件以上の依頼がありました。
自分が担当したのは、以下の3件です。
アンパンマンのぬいぐるみ

今日はアンパンマン関連の英語教材や自転車の方向指示器など依頼者が異なるにもかかわらず同じキャラクターが重なっていましたが、自分の担当はこれ。
主訴は「動かない」。左手星の部分にスイッチがありここを押すとアンパンマンがくるくる回って喋りだすはずです。バッテリは新品で電池ボックスもきれいだったので、中の回路が断線している可能性を疑いました。足元にネジなどはなく裾から結束バンドの端が見えたので、ここから外せば良いことがわかりました。

中を開けてみたらスイッチに繋がっていると考えられる二本の線が切れていました。構造は簡単なようです。

左手からタクトスイッチが出てきました。線が繋がっていません。タクトスイッチは基板に載せてあるだけで他のパーツはありません。スイッチの足に線を接続しつつ、基板の裏側から配線を取り出して固定できるようにしてあるはずですが、固定するホットボンドが表面しかついておらず裏面はなにもありませんでした。

線をはんだ付け。先日格安で買ったクランプが役に立ちました。ハンダ付けは部品の安定が品質にそのまま影響します。

表面、裏面ともにホットボンドで固めて配線を固定します。

最後に駆動部をぬいぐるみの中にはめ込んで、裾を結束バンドで締めようとしたときに問題が生じました。周囲のドクターを含め30センチの結束バンドが最長だったのですが締め上げるには数センチの不足が出ます。これは古いバンドと交換しようと取り出したときに何かが引っかかるので取り出しにくかったので、反対側から引き出してワイヤで繋がれていることに気づきました。既にどなたかが先に修理をされていたようです(写真上のワイヤ)。自分でも真似をして写真下のように接続したうえで、熱収縮チューブで閉じることでワイヤが緩んで針が出ないように工夫しました。

最後に裾を締め上げて動作確認して完了。元気に動き回るアンパンマンでした。
反省点として、裾を締め上げた後にシワがよらないように外側の布の位置を締める際に調整しておくべきでした。依頼主にはその点お詫びしてお許しをいただきました。m(_ _)m
抱っこされていた男の子がムズムズ動いてお母さんが下ろしたらアンパンマンを抱きしめて嬉しそうでした。
メリー・ジム

トイローヤルの商品のようですがリコールがかかった類似品ではなさそうです。
新品電池を入れても音が出ないしメリーが回転しないという主訴。
電源か回路部分の問題、あるいはスピーカの故障などを想定しました。
裏蓋を開けようとしてネジを全部外したのですが、どこかが引っかかっています。表側の支柱を固定する部品を外したら隠しネジが3つありました。

回路はちょっと汚れていますが、支柱に繋がる部分にヘッドフォンジャックが使われていることは初めて知りました。電源はスイッチ付き可変抵抗を経て回路に供給されていて、出力はスピーカとメリーの回転に通電するヘッドフォンジャックです。スピーカはチェッカの音がきれいに出たので問題無し。
電池を入れて電圧を調べたらボリウムのところに既に電圧がかかっておらず、「これは断線か?」と疑いましたが、テスタを当てるとなぜか音が出る!電池ボックスの正極負極を調べると電圧がない。つまり電池ボックスに問題がありました。
この時点で救われたのは、回路に自分の安定化電源から直接給電して調べることが多いのですが、その前に電池を使ったことです。安定化電源は電池ボックスと回路基板との間がきちんと通電していることを確かめてから使用すべきです。

というわけで、電池ボックスの正極のサビをサンダーで磨いてさらに先輩ドクターにハンダメッキをしていただいてから、再度電池を入れてみたら音が出てメリーも回転!

パーツを元に戻して椅子につけて最後のテストをしてみたら、支柱を差し込む穴を逆につけていることに気がついて、再度分解してつけ直し。ちょうど引取に来られる時刻に間に合ったので一安心。小さな女の子が一緒で、おうちに赤ちゃんが来たばかりで自分が使っていたこのメリーを譲って上げたのだけど動かなかったそうで、嬉しそうに帰っていきました。
おたまトーン
電子楽器なのかおもちゃなのかよくわかりませんが、主訴はスイッチを入れてもランプは点灯するが音が出なくなったというもの。
少し前に別のおもちゃ病院の修理記事が出ていました。

電池ボックスはきれいで使っていないようです。ACアダプタが持ち込まれていたのでこれを普段は使っているようです。電圧は5V超あったので問題なし。

演奏するネックの部分と胴体部分とはコネクタでしっかりと接続されていました。

本体の顔のような部分はシリコン製で取り外しができます。変形させることで音が変わるようです。

基板とスピーカも断線等は見当たりません。スピーカもチェッカで音が出ることを確かめられました。

さて、どのように調べていこうかと一呼吸おいていたところ、ベテランドクターも初めてのおもちゃだったらしく、ちょっと見せてくれと言いながら基板を眺めていたら程なく「ICが焼けてるなぁ」と一言。単なるフラックスの汚れかと見過ごしていたのですが、IC本体のモールドに丸い焼け跡がついています。

このドクターはアンプの型番をTDM2822Mと特定しました。写真で拡大しても見えないものを・・。2回路(ステレオ)のオーディオアンプのようです。
ただ、オーディオアンプが焼けているということはどこかに過電流の原因があるということで、アンプだけを取り替えても再発する可能性が高いということで、修理は見合わせることになり、依頼主に返却することにしました。
しかし悔しい・・
オタマトーンのようなものを自作されている方の記事もあったので参考に残しておきます。



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